災害対策・支援セミナーレポート


10月7日、地場産業振興センターにて「災害対策・支援セミナー みんなで考えよう、災害時の透析について」が開催されました。
このセミナーは表題にあります通り災害時の透析治療をめぐる課題について考える会となっており、
近年深刻な災害が多発し被災時の医療の関心も高まっているため、医療従事者や学生など老若男女問わず多数の方にご参加いただきました。
 

第一部は京都ルネス病院臨床工学科の井上勝哉科長から、この数年内におきた大規模災害で生じた課題について非常に詳細にお話しいただきました。
災害に備え自家発電機などを設置していても、被災後に水配給の不均衡で周辺施設との軋轢が生じるケースや、
利用者だけでなくスタッフも被災者となるため交通麻痺で施設にたどり着けない問題、精神にも極めて負担がかかる問題、
原発などの風評被害で物資が届かない事態など、
事前には予測しづらい深刻な事例が挙げられました。
施設を災害に強くすることも重要ですが、治療スタッフだけでなく利用者の方やご家族、周囲の人々が透析に対する理解を深め、自らも災害に備えたり被災時の行動を知る自助こそが肝要である実感がわきました。
 

第二部の北陸大学髙橋純子准教からは、弊社と共同開発されたAndroidアプリ「透析手帳」を使った自助についてのお話しです。
アプリの対応施設やスマホの使用に慣れ親しんでいる患者さんはまだ限られていますが、少しずつでもスムーズな治療ができる方を増やすためにアプリの改善に取り組んでおり、
さらに幅広い方へ利用を促すためiOS版がリリースされたことも発表されました。
弊社代表の福島も交えてiOS版の説明を行った後、セミナーに参加されてる方々はさっそくアプリをチェックされているご様子でした。
 
最後にティータイムセッションとして参加者全員の透析手帳アプリのレビューが行われました。
皆さま真剣な様子で、実務的なデータの入力を行ったりアプリUIを確認しており、患者様に勧めてみたいというお言葉いただくことも。
アプリについて問題点も挙げながらも今後の改善への期待が高まる締めくくりとなりました。
 
 
【関連リンク】
透析手帳アプリ紹介ページ
透析手帳iOS版リリースのお知らせ

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